『怪物』を観たよ【映画感想】

あっという間に年の瀬だ~! 今年は例年より早く、ほぼ仕事収めた感じになってるので、マイリストに入れていた映画を1日1本ずつ消化して行こうと思います。まあこんなこと言いつつ観ないで寝落ちする日もあるかもしれない、と先にことわっておきます。はい、1本目は是枝監督の『怪物』

あらすじ

大きな湖のある郊外の町。息子を愛するシングルマザー、生徒思いの学校教師、そして無邪気な子供たち。それは、よくある子供同士のケンカに見えた。しかし、彼らの食い違う主張は次第に社会やメディアを巻き込み、大事になっていく。そしてある嵐の朝、子供たちは忽然と姿を消した――。
(公式作品紹介より)

感想

観終わった後「えっ何これ!? もっかい最初から観て答え合わせしなきゃ!」ってポカーンとしちゃう映画って結構あるけど、この映画はその点めちゃくちゃ親切な作りだな~と思いました。終盤パズルのピースがカチッとハマってく感じが気持ち良かった! 

キャストも豪華です。安藤サクラの母親役、板についてるなぁ~とか思いながら観てたら、さらに驚いたのが保利先生役。瑛太が41歳で新人教師役を違和感なくこなしてるのすっごい。猫みたいな高畑充希も眼福だったし、私の好きな中村獅童のクズっぷりもよきよき。以下、ネタバレ感想です。

ネタバレ感想

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是枝監督の映画ってわたし今まで『誰も知らない』と『万引き家族』くらいしか観てないんだけど、どこから探してくるの?ってくらい子役の人選が光ってるよね。今回も主演の2人が本当にすてきな俳優さんで、秘密基地のパートがめちゃくちゃ愛おしくて。だからこそ結末が余計に苦しくって、あんな形でしか幸せになれないのまじでやるせないし世界が憎くて(怒)。いままでも性別なんて早くなくなっちゃえばいいのにって思うことあったけど、なんかその考えがより強まったね。

個人的に、この映画から得た教訓はざっくりと3つ。

・先入観や思い込みって恐ろしいから、日頃からいろんな属性の人と満遍なく接しなきゃな~と思いました。(ネットの世界でもフォローしてる人が固まってると偏った情報しか入ってこないから超危険!)そういう意味では自営業でほとんど家から出ず普段は家族としか会話せず同じ友達とばっかりつるんでる自分は結構ヤバいところにいるなと思う。ぴぇぇ……。知らず知らずのうちにモンスターにならないように気をつけなきゃ。2025年はもっと外出よう。

・湊ママから校長への暴言といい、ホリセンから校長への捨て台詞といい、自分がしんどいからって他人に攻撃的になっちゃうところとかも、なんか身につまされる部分があった。つらいときこそ二次被害を防ぐためにグッと堪えなきゃいけないのだ。

・自分の価値観を子どもに押し付けない。子どもの可能性を狭めない。これもなかなか難しい。身近な超些細なところで言うと、私は虫を「気持ち悪い」って言わないこととか心がけてたりするんだけど。それでも上の世代の常識に毒されてるな~って思うことちょいちょいあるから、常に時代に合わせて考え方をアップデートしていきたいのう。これから思春期になる子どもの地雷を無意識に踏んでしまわないように……。

しかし公式サイトに「クィア・パルム賞」って書いてあるの盛大なネタバレだな~と思った。私のTLでも早々に「クィア映画としては云々…」って呟いてる人いたから早い段階で話の流れが予測できちゃってそこは残念でした。filmarksの受賞歴一覧は脚本賞だけになってるの好感持てる◎。

まあまあ、重たい映画だったけど、みなさんもとりあえず主演の2人がお菓子食べるだけの動画で元気出しましょうよ。

サントラのジャケかっこいい。

作品情報

怪物』(Monster)

配信サービス:Amazonプライムビデオなど
上映年:2023年
上映時間:126分
ジャンル:ドラマ
監督:是枝裕和
脚本:坂元裕二
音楽:坂本龍一
出演者:黒川想矢(湊)、柊木陽太(依里)、安藤サクラ(早織)、永山瑛太(保利)、高畑充希(広奈)、中村獅童(清高)

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