ずいぶん前に観たけど感想を書いてなかった! 紀里谷和明監督の引退作『世界の終わりから』の感想です。
あらすじ
高校生のハナ(伊東蒼)は、事故で親を亡くし、学校でも居場所を見つけられず、生きる希望を見出せずにいた。ある日突然訪れた政府の特別機関と名乗る男から自分の見た夢を教えてほしいと頼まれる。心当たりがなく混乱するハナだったが、その夜奇妙な夢を見る。。。
(公式作品紹介より)
感想
邦画の実写ファンタジーって刺さらないものが多いんだけど、これはわりと好きでした。なんでだろう。設定が終末アニメっぽいからかな。全然悪い意味ではなく、ラノベを本気で実写映画化したらこうなりました! って感じ。
銭婆を連想せずにはいられない夏木マリさんたまらんかった。
主演の伊東蒼さんは『さがす』のときもそうだったけど、幸薄少女を演じさせたらピカイチ。以下ネタバレ感想です。
ネタバレ感想
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主人公の頑張りむなしく、一旦世界が滅びちゃうのが衝撃的! 過去から思いのつながりがあったように、未来につながってはじめて物語が収束するのね~。嫌いじゃないです。
未来人の冨永愛とAI又吉、って文字にしたらちょっとおもろいんだけど作中ではギャグにならずにちゃんと馴染んでてよかった。
同級生のタケルくんの懐がマリアナ海溝より深くて、世界滅亡直前ですら「ま、いいんじゃね?」みたいなノリで笑っちゃったんだけど、後から思えばハナにとってのタケルはユキにとってのシロポジションだったから、いろいろと悟ってたのかな。いろんな人の考察が読んでみたい。
学生が生活困窮させてまで家族の介護っていうのは見ていてつらいね……。ハナが特別な家系だとわかっていたなら尚更、政府がもうちょっと生活支援してあげてよ!!とツッコミたくなりました。
紀里谷監督といえば、宇多田ヒカルのMVも手がけてました。
このあたりの宇多田ヒカルの曲特に好き。
作品情報
世界の終わりから
公開日:2023年04月07日
上映時間:135分
監督・脚本・原作:紀里谷和明
出演者:伊東蒼、毎熊克哉、朝比奈彩、増田光桜、岩井俊二、市川由衣、北村一輝、冨永愛