久々にしっかり風邪をひいてしまい、(子どもと公園に行く以外は)家にこもってだらだらと本を読んでいます。いままで映画しか観たことがなかった押井守監督の本をたまたま読んだら、これが結構おもしろかった!
あらすじ
新型コロナを巡る対応には、“日本人の日本人っぽさ”がよく表れている。それは、日本人の長所でもあり、弱点でもあり、ゆえに日本人の本質といえるのではないか――。
「コメ」「コトバ」「仏教」「ペリー」「マッカーサー」、そして「新型コロナ騒動」……。歴史の潮流のなかから、日本人がどのように生き、そしてどこへ向かおうとしているのかを鬼才監督・押井守が独自の視点で語り尽くした、自由で過激でオモシロすぎる<日本人論>。
公式紹介文より
感想
読んだ後に知ったけど、公式の紹介文に「オモシロすぎる」って書かれてたのね。「明治おいしい牛乳」みたいなもんか。全く問題ないです、紹介に嘘偽りなかったです。
押井流日本人分析をまとめた本。『日本沈没』から何度も引用されてる、日本人の「何もせんほうがええ」精神、身に覚えありまくりです。反面、わたしは会社に属さないとかちょいちょい自己決定してる場面あるよとも思う(単に自分が社会になじめないだけ)。
ライターの渡辺麻紀さんとの対談形式になってるんだけど、とにかく押井監督の引き出しが多くて本筋から外れた話までおもしろい。いやむしろ余談のがインパクト強かったかも。特に荒俣宏の「ファンタジーは『月』と『太陽』に分かれる」的な話は興味深かったし、オタク目線でのゴジラの撮り方とか司馬遼太郎作品へのツッコミには笑った。
あと過去の作品に関するこぼれ話もあります。『攻殻』と『イノセンス』は神道の価値観でつくられてるとか、『謡』はの歌詞は万葉集から取ってるとか、素子はアマノウズメとか。
最近、別の作品観てても日本神話が現代の創作に与えた影響は大きかったんだな~と思ってたところだったので、あらためて日本神話を勉強してみたくなった。とりあえず監督が推してた東映の『わんぱく王子の大蛇退治』 、観てみるぞ~!
こうやって絵の感じとか見るとゼルダとかもかなり影響受けてたんだなあと思ったり。いろんな作品のルーツ辿るのって楽しいよねえ。