1冊目『粘膜人間』飴村行【まよ本2022】

今年は去年よりもしっかり読書記録つけていけたらいいな〜と思いつつ。趣味全開で恥ずかしいけど、ちょっとずつメモしていくよ!

◆粘膜人間 「粘膜」シリーズ (角川ホラー文庫) https://www.amazon.co.jp/dp/B009GPMRPG/ref=cm_sw_r_apan_glt_3C5F85CV3G30R8KXJFZ5?_encoding=UTF8&psc=1


2022年の1冊目は、いままで何気に読んだことなかった飴村行作品。代表作「粘膜」シリーズの1冊目『粘膜人間』がKindleUnlimitedにあったので何となく手を出したらうっかり一気読みしてしまった。ねぇ今更だけど、飴村乱数の飴村ってここから? あなたの風邪はどこから!?!?

さて、「グロいから人に勧められないけど名作」的なレビューが多いこの作品。個人的には耐性あるけどそういう描写ばかりが続くと食傷しちゃうからどうかなぁ〜って思いながら読み始めたけど、スプラッターだけじゃなくてファンタジーとかゆるキャラとかイカれたおじさんとか、自分好みの要素てんこ盛りでスルスルと読めたよ。独特な造語もクセになって、気づいたら世界観にどっぷり浸かってるんだよなぁ〜。グッチャネ!

お気に入りのシーンは清美の幻覚世界。めっちゃシュール。インフルエンザのときに見る夢より100倍カオスよ。みんな蕎麦のことばっか触れてるけど私はカブトムシのところが怖すぎて思わずaiko口ずさんだね。でも個人的最強キャラはベカやん。ヘラヘラしてるベカやんが真剣(マジ)になる瞬間大好き。

人体的な何かが破壊されるときの比喩表現が毎回やけに生々しいなぁって思ってたら、作者の飴村先生は歯科大出身なのね……。なんだか納得。

これはネタバレになるかもしれないのだけど、欲を言えば雷太についてもっと知りたかったなぁ。ザ・悪役って始まり方だったけど、個人的には最後まで読んでみるとただのオカン想いの少年だった気がしてならないんだよね。あと清美のセカンドダイブに雷太が出てきたのはなぜ? 教えて知識人。

清美の抱える“秘密”は引っ張ってたわりにまぁありがちと言ったらありがちだし、終わり方も尻切れトンボと思う人もいるかもしれないけど、個人的には大満足の作品でした。シリーズ2作目のほうが評判良いっぽいので読むのが楽しみ!


最後に。この作品、たびたび登場する「おめぇ」っていう二人称のせいで毎回野沢雅子が脳裏にチラついてしんどかった。



「おめぇ、大分感じてたな。」
「おい、おめぇの左の目ん玉、取っちまっていいか?」


悟空にめちゃくちゃヒドいこと言わせちゃったな! すまんかった!!

※追記:2作目『粘膜蜥蜴』も読んだ。んもおおおお、オチ含めて最高でした。評判どおり、粘膜人間の50倍おもしろかった。感想はまたの機会に。

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