先日『チェンソーマン』一気読みした後、久々に永井豪の『デビルマン』を読みたくなって買い直しました。デビルマンはずいぶん前に文庫版で読んだきりで、今回は大判のやつを買って大正解。全3巻揃えて約1万円と決して安くない買い物だったけど、大大大満足の買い物でした。
「-THE FIRST- 」版 はいいぞ
これまでコミックス版 や文庫版、完全復刻版、愛蔵版などさまざまな形式で刊行されてきたデビルマン。
今回買った「-THE FIRST- (復刻名作漫画シリーズ)」は、永井豪画業50周年を記念して2018年に刊行されたもので、週刊少年マガジンでの連載当時の誌面に極力近づけてB5判になってるのが一番のポイント。雑誌サイズで紙質と印刷技術がパワーアップしてるので、見開きの迫力はもちろん、丸1ページの顔面アップの作画とか扉絵なんか本当に素晴らしすぎてため息モノでした。
さらに内容に関しては“連載時を再現”がテーマになっているだけあって、加筆修正ナシのオリジナルに限りなく近いものになっています(差別用語の修正はあるみたい)。オリジナル版はコアなファンからの支持が厚かったものの、これまで流通していたデビルマンは加筆修正されたバージョンがほとんどで、オリジナル版はプレミアがついてたり中古で状態が悪かったりとなかなか手に入りにくい状態だったそう。なので2018年の 「-THE FIRST- 」版発売は、多くのデビルマンファンにとって感無量だったことでしょう。
わたしはそもそも連載をリアルタイムで追ってた世代じゃないのでその辺に思い入れはなく、ただ単純に大きい画面で読みたいという気持ちで手に取ったわけだけど。今回オリジナル版を初めて読んで、これ以上のものはないな~としみじみ。
感想とかいろいろ
序盤の口悪い美樹ティ、狂おしいほど好きだ~~!! 永井豪作品に限らず、気が強い女の子大好きです。親友の言うことは絶対! のナヨナヨ明くんも可愛かった。みんなはシレーヌが好きだろうから、私はサイコジェニーもらっていくね(ネトフリのクライベイビーのサイコジェニー男声でびっくりしちゃった)。
そんで伝説の鬱シーン、魔女狩り。大人になり男児の母になった今はタレちゃんの最期が非常に効いた。つらい。一番怖いのは人間っていうのはホラー映画でもよく出てくるテーマです。てかタレちゃんの本名って「健作」で失禁癖があるからタレちゃんなのね。長年の謎が解けた。
怒りからの静寂なラスト。了の表情で魅せる最後が本当に最高なの(クライベイビーでは了がやたらとしゃべくりたおしてた記憶)。
漫画の余韻に浸りつつ、U-NEXTで『マジンガーZ対デビルマン』とOVAの『AMON デビルマン黙示録 』と実写版『デビルマン』を流し見した。なるほどアニメのデビルマンは漫画とは別物だな。『AMON』はOVAというだけあって丁寧な作りで絵も好みで声優も豪華だったけど、ストーリーしては煮え切らない印象。関智一大好きだけど了か……うん……了ってあんまり叫ぶイメージなかったな……『AMON』 も漫画版読んだらイメージ変わるのかなあ。でも公式で新解釈のストーリー出してるのは作者の懐が深くて好きです。 実写版『デビルマン』 は途中で眠くなって止めた。シレーヌが冨永愛様なの本気か冗談か絶妙なラインで笑った。
ところで、 デビルマンはマガジン連載作品なのに「-THE FIRST- 」版 は 講談社ではなく小学館から出てるのを不思議に思って調べてみたら、2018年の発売当時ビックコミック(小学館)で『デビルマンサーガ』を連載していたからだとか。未読なので読んでみたいと思いつつ、デビルマンの正統続編は『バイオレンスジャック』らしいのでまずはこっちから読みたい! 漫画ゴラク版とマガジン版、どっち読んだらいいですか? 教えて有識者!