むかし「何かを読んだり観たりしてもしばらく経つと内容忘れちゃうんだよね~」って嘆いていたら、カメラマンのともだちが「同じ作家の作品をまとめて観るといいよ」的なアドバイスをくれたことがある。だから自分のなかで「この作家が好き!知りたい!」と思ったときはなるべく集中して摂取するようにしています(それでも繰り返し観ないと忘れるんだけど)。
ってことでミロコマチコ強化月間もうちょい続きます。
▼前回
▼前々回
『オレときいろ』(2014年)
挑戦的でエネルギッシュな主人公、「オレ」。 ここでのオレというのは、コーヒー牛乳でもなく、マツケンサンバでもなく、一人称代名詞のオレのことだと思う。ちなみに藤あや子さんの猫は「オレオ」だね。
話を元に戻そう。『オレときいろ』は、青い猫の「オレ」が「きいろ」とたわむれる話です。青と黄色の対比と、大胆な筆致が気持ちいい。結局、きいろの正体は私にはわからずじまいだったけど。「なにもかも きいろに まみれて おどりながら 描いたよ」っていうミロコさんのコメントがとても朗らかですきだ~!
『まっくらやみのまっくろ』(2017)
真っ暗闇のなかで、「ぼく」が何者なのかを探っていく話。サイかと思いきやホロホロ鳥だったり、ホロホロ鳥かと思ったらカメだったり、「そんなわけあるかい!」って最初は思っちゃうんだけど。冷静に考えてみれば人間だって「自分とは何者か」とか永遠に考えがちだし、常に変化し続ける生き物だし、案外こんな感じなのかもしれない。最後のページの絵で少し胸がぞわぞわ。丸いものの集合体が苦手だからかな。でも諸行無常を感じるすてきなラストです。
『ドクルジン』(2019)
ドクルジンってなんなん? ……考えるな、感じろ! 上の2冊も生命力に満ち溢れてるんだけど、これはもはや爆発しちゃってる感じ。表紙が顔っぽく見えるのは意図的なのかな…… サイケデリックな色味もよき。これ原画見たら圧倒されるだろうなあ。 illustrationの2019年12月号に制作秘話が載ってるらしいので、バックナンバー漁ってみます。
今回は3冊とも図書館で借りて読んだんだけど、もう1冊一緒に借りた『てつぞうはね』っていう絵本は自分の好みにぶっ刺さりすぎて速攻ポチったので、これも後から感想メモろうと思います。