15巻が年明けに出るということで、読み逃してた14巻を遅ればせながら購入。 1巻~13巻は再読です。
あらすじ
父の納骨を済ませて、ついに人生を終わらせることを決意した静一。しかし目の前に“ママ”が突然あらわれて……。
感想
はっきり言ってこの漫画読んでて楽しかったことは一度もない! 苦しいとわかってるのに何度も読み返しちゃう中毒性があるんだよなあ。ってことで1巻からまたぶっ通しで読みました。あまりにもパパが報われない13巻、久々に読んだけどやっぱり重たいね! パパは最初からどこにでもいるフツ~~~のサラリーマンだったけど、最後は静一への愛の深さにほろりとしたよ。
そして今回買った14巻では、かつての恋人・吹石さんとの再会&毒親マッマとの再会の2大イベントが収録されています。特にマッマ、久々の登場だったけど全然キャラぶれてなくて安心した。今後も息子の人生ひっかきまわす予感しかしない。
しかも今回は本編だけじゃなくて作者のあとがきも強烈です。ママとの関係には作者の自伝的要素もあったのか……。これを5年もよく精神壊さずに描き続けてるなあと敬服しきり。 これは前にNHKの『漫勉』でも言ってた気がするけど 、静一だけにのめり込まないように、別の作品を同時連載することでバランスを取ってるんだって(※)。プロの仕事だ。
※12巻発売時(2021年)の作者インタビュー↓
「血の轍」押見修造さんインタビュー 思春期の母子関係の悩み、ぜんぶ出す覚悟で|好書好日
https://book.asahi.com/article/14487978
これまでどうにか静一が救われて欲しい一心で見守ってきたけど、なんというか14巻に至っては「早く楽にしてやってくれ」って感情がデカくなってきたな。ただ恐ろしいことにね、13巻のキャッチには「遂に本章へ」とか書いてあるんですよ。いったい何がはじまるんです?
毎巻「毒親やだな〜こわいな〜〜」と怯えながら読みつつ、自分も男子の女親なので他人事じゃないと胸に刻んで生きていこうと思います。子どもなんてなかなか親の言うこと聞かないくらいがすこやかだよね。