もうね絵柄がゴリゴリに好みなんよ。
別名義の漫画で知った野田彩子さん。話の感じは普段読まない感じのテイストだけど、とにかく絵のタッチが好み過ぎて。買い集めて積んでた漫画を先月の3連休で消化しましたよ。
『いかづち遠く海が鳴る』全2巻(2016)
ずいぶん前に1巻読んで、そのまま気づいたら完結してた。全知全能の神であるかおちゃんが、どうして冴えないオッサンのこーちゃんに執着するのか。「恋とは落ちるものである」とかよく言うし、考えるだけ野暮なんだろうな。
天上界の民、全員魅力的で性癖の塊みたいな面々だけど、とりあえずネズミをこわがるアタギは一番かわいい。研究設備に入れられてるこーちゃんのパンツがシュール。そりゃ神に比べたらこーちゃんは凡庸かもしれんけどな、あの精神力はただものじゃないな。
エネルギッシュで強くてナイスバディな女性が出てくる漫画は読んでて元気が出ます。
『潜熱』全3巻(2017)
女子大生×ヤクザの恋愛漫画。ヤクザと言っても女性向け漫画によくあるイケメン若頭☆って感じではなく、普っ通〜におじさんなのでリアル。本物知らないけど。いや私だったら絶対に日和佐さん(子分的ポジションの人)一直線なんだが……でも人の好みなんて周りには一生理解できないもんだ。
普段あんまり読まないタイプの恋愛漫画だったけど野田彩子作品ということで3巻一気読み。感情移入はしないものの、完全に盲目になった主人公の行く末を見届けたいという一心で追った結果、裏切らないラストで良きでした。バッドエンドではないけど、いつまでも幸せに暮らしました❤的なド平和な感じでもなく。
とにもかくにも、ならず者よりメンヘラのがよっぽど怖いことだけは間違いないわね。
『わたしの宇宙』全2巻(2013)
野田先生の新人時代の漫画。1巻カバー裏に「初めましてこんにちは。実力派新人の野田彩子です」って自己紹介しててかっけえんだ。確かにすでに画力モリモリである。
内容は、主人公の「宇宙」が自分の世界がマンガだと気づいてしまって苦悩する話。途中で主人公不在(逃亡)になったり、突然4コマギャグマンガになっちゃったり、作者が吊り橋から落ちて死にそうになったり、終始予測不可能な展開。1巻読み終わってすぐ続きが読みたくて急遽kindleで2巻買っちゃった。
クラスメイトの祖谷くんと千代子ちゃんナイスカップル。もっと2人のイチャイチャを見たかった。 『いかづち遠く海が鳴る』 のこーちゃんも教師役で出てきます。最後の方に出てくる女性教師、かおちゃんっぽかったけど気のせいかな。
作者が愛を込めて生み出したキャラクターたちが、作品のなかで作者と対話してるのがすごく微笑ましい。これって限られたクリエイターしか味わえない幸せだよね。
話は脱線するけど、「作品が終わったらキャラクターたちは死んでしまうのか?」っていう疑問、過去にも感じたことがあるなぁ~ってしばらく考えてたら思い出した。『シュガーラッシュ』だった。あれも傑作だよね~~こないだディズニープラスで観直してわんわん泣いた。
っていうことで、野田彩子作品7冊一気読みできてホクホクでした。『ダブル』も積んでるのでまた読んだら感想メモりまーす!